まずは、内部統制報告制度のおさらいです。

誰が企業の経営者が
誰のために投資家などの利害関係者に対して
目的企業の財務報告の信頼性を確保するため
何を内部統制の整備及び運用状況を評価し報告する
制度内容経営者が財務情報の正確性を確保する仕組みを設け、
その運用状況を評価及び報告し、
監査人が経営者の評価を監査する制度

次に、内部統制のおさらいです。
内部統制の目的4つ、目的を達成するために必要な基本的要素6つ、から成り立っています。

業務の有効性及び効率性事業活動の目的を達成するために、業務の有効性と効率性を高める
報告の信頼性(★改訂)財務報告(財務情報と非財務情報)の信頼性を確保する
法令等の遵守事業活動に関わる法令や規範を遵守する
資産保全資産の取得、使用、処分が適正に行われるよう図る
統制環境組織の気風を決定し、他の基本的要素の基盤となる
リスクの評価と対応
(★改訂)
目標を阻害する要因(リスク)を識別し、適切な対応を行う
統制活動権限や責任など役割を配置し、経営者の指示が適切に実行される仕組み
情報と伝達(★改訂)信頼できる情報を企業内外に適切に共有する仕組み
モニタリング(★改訂)内部統制の効果を定期的に確認する
ITへの対応(★改訂)ITシステムの安全性と信頼性を確保する

今回の改訂では、以下の点が変更されました。
2024年4月1日以後開始事業年度から適用です。

改訂の趣旨会社の財務情報の信頼性を高め、時代の変化に対応し、
企業とその監査人は社会の期待に応えることが求められる
・内部統制の評価範囲が十分に考慮されず不備が散見された
・時代や社会の変化に伴い国際的にも内部統制の基準が見直された
改訂①目的の変更
(前)財務報告の信頼性 → (後)報告の信頼性
改訂②基本要素の見直し
・リスクの評価と対応
・情報と伝達
・モニタリング
・IT(情報技術)への対応
改訂③経営者による内部統制を無効化するリスクを低減するための対策を追加
改訂④内部監査人に対する専門的な知識と注意の喚起

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