2024年に実施される定額減税について詳しく解説します。複雑な制度になっており、事業主の皆様のみならず給与所得者の皆様もご自身の所得税と住民税の減税額をしっかりと把握し、給付金申請が可能な方は漏れなく申請することが必要です。
1. 定額減税の基本情報
定額減税は、2024年に導入される税制改正の一環です。この制度は所得税と住民税の減税を目的としており、以下のような減税額が設定されています。
- 所得税減税額:納税者本人および扶養家族 1人あたり3万円
- 住民税減税額:納税者本人および扶養家族 1人あたり1万円
つまり、納税者本人と扶養家族1人あたり年間4万円の減税が受けられます。
2. 対象者と適用されない方
適用対象者
- 所得制限:2024年分の所得税に係る合計所得金額が1805万円以下の人が対象です。これには、以下の条件を満たす扶養親族も含まれます。
- 日本国内に住所があること
- 年間の合計所得金額が48万円以下であること(給与所得のみの場合は給与収入103万円以下)
- 16歳未満の子どもも含まれる
適用されない方
- 高所得者:2024年分の所得税に係る合計所得金額が1805万円を超える人は対象外です。
3. 所得税の定額減税
所得税の減税額は、納税者本人および扶養家族1人あたり3万円です。例えば、納税者本人と扶養家族2人(妻と子ども)の家庭の場合、合計で9万円の減税が受けられます。
- 給与所得者:特別な手続きは不要で、勤務先が自動的に減税処理を行います。
- 個人事業主:基本的には確定申告を通じて減税を受けることになります。
4. 住民税の定額減税
住民税の減税額は、納税者本人および扶養家族1人あたり1万円です。所得税と同様に、納税者本人と扶養家族2人の場合、合計で3万円の減税が受けられます。
5. 給付金が支給されるケース
定額減税の恩恵を十分に受けられない低所得者や住民税非課税世帯には、給付金が支給される場合があります。この給付金は「調整給付金」として支給され、申請が必要です。
- 対象者:
- 年収100万円から500万円台の給与所得者
- 年金受給者
- 個人事業主
- 給付額:
- 住民税均等割が非課税の世帯:1世帯あたり7万円
- 住民税均等割のみ課税世帯:1世帯あたり10万円
- 上記以外の場合でも給付対象となるケースがある:定額減税額と実際の納税額の差額が給付金として支給されます。
6. 適用時期
- 所得税:2024年6月以降に支払われる給与等から適用です。
- 住民税:
- 会社員:2024年7月に支給される給与から減税が開始されます(6月分は徴収なし)
- 個人事業主:2024年6月に支払う第1期の住民税から減税が開始されます
- 年金受給者:2024年10月分の支給から減税が適用されます
7. まとめ
2024年の定額減税は、多くの家庭にとって経済的支援となることが期待されています。ただし、適用対象者の範囲や所得税と住民税でそれぞれ減税される複雑な制度となっています。ご自身が適用される減税額をしっかりと確認し、給付金申請が可能な方は必要な手続きを怠らないようにしましょう。
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